京橋のソレイユがオープンして3年がたって、その3年前の工事のことを思い出す。
クライミングウォールの施工は頭がワクワクする、目まぐるしくて、クリエイティブな作業だ。
思い浮かべるのは今まで登ってきた岩場のイメージを。あの諦めたくなるような負荷を、あの弾き出さんばかりの一手を、この形状はうまく拾い繋げて、この場所に再現してくれるだろうかな。この壁はクライマーを、人間を育ててくれるだろうかな、と。
クライミングウォールに、ルートセットに、ひとつの共通する意思が再現されるとき、美しい造形が姿をおとす。
そんな時はその芸術を壊したいなんて思いは、微塵も沸いてこないんだけどな。
2016年1月29日